氏名 : 高林 大作 (280167164)
所属 : 金田研究室
題目 : 結合コンパクト差分スキームを用いたチャネル乱流シミュレーション・コードの開発
概要 :
今日まで我々の研究室では、乱流現象の基礎的・普遍的な法則の解明のために、
周期境界条件の下、主に3次元一様等方性乱流の直接数値シミュレーション(DNS)を行ってきた。
周期境界条件は流体の運動に境界の影響が印加されないため、
乱流現象の普遍的な性質を解明するためには最もシンプルで、
理想的な状態であることから有効な手段であった。
一方で、自然科学や工学分野などでは境界の状態や形状の変化が流体現象に与える影響に興味が注がれる。
特に工学分野においては、流体を制御することを考えたときに境界表面が流体全体に与える影響が重要になってくる。
そこで、このような要請に対して最も簡単な系を考えると、平行平板間の流れ(チャネル乱流)に帰着する。
チャネル乱流のシミュレーションは古くから研究されており、差分法やスペクトル法が広く用いられている。
特にスペクトル法では、3次元中の2次元を周期境界条件としてフーリエ・スペクトル法、
壁方向(平行平板に垂直な方向)をチェビシェフ級数展開する方法がよく用いられる。
本研究では、結合コンパクト差分スキームを用いることでチェビシェフ・タウ法よりも高速、高精度なDNSコードの開発を目指す。
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