氏名 : 西川 晃弘 (280067160)
所属 : 土井研
題目 : 分岐高分子の粘弾性
概要 :
高分子液体や高分子溶融体は、粘性と弾性の性質をあわせ持つ粘弾性と呼ばれる性質
を持っている。
例えば、チューイングガムを引っ張り、すばやく放すとガムは元の形を記憶していた
かのように縮み(弾性)、
ゆっくり引っ張るとガムはある粘度でもって流れる(粘性)。
この粘弾性が生じる原因として、高分子同士による絡み合いが考えられている。
これまで様々な方法で高分子物質をモデル化し、その非線形粘弾性を記述しようとい
う試みが為されてきた。
中でも Doi-Edwards 理論は、均一な分子量(単分散)の直鎖型高分子からなる高分子
溶融体の
応力緩和を正確に記述することに成功した。
本研究では、Doi-Edwars理論のレプテーションモデルに基づき、Cotour length
fluctuationと
Constraint releaseの2つの効果を共に取り入れた任意の分子量分布を
扱うことができるRex(シミュレータ)をより高速化することが目的である。
ReXは現在、直鎖系高分子を対象とし、単分散系、多分散系の応力緩和、ずり粘度、
伸張粘度や
それらを組み合わせたシミュレーションが可能となっている。
今後、分岐系高分子を対象とした,高速なシミュレータにしていく。
発表では、本研究の進行状況を報告する。
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