このシステムは、まず入力画像からUV色相による顔領域の分離を行ない 得られた顔領域情報の輪郭情報より突起した部分を抽出し耳領域とする。 さらに、最小値フィルタで目の強調を行ない、P-tile法で低輝度のみを 抽出したあとに、輝度値のクラスタリングで目領域候補を抽出し、目の 大きさと方向の評価関数で最終的な目領域を抽出する。これに顔幅を直 径とした円筒モデルを当てはめ、幾何学的な計算より顔の姿勢推定を行なう。
このシステムでは一枚当たりの処理時間が24msで、今回実装した耳領域の抽出 及び、向き推定には1.5msと実時間処理が可能な処理時間で、また個人辞書を 前もって必要とせず、カメラ位置や顔の大きさにロバストである。また左右上 下10度刻みの指標を使った姿勢推定の評価実験では、上下推定誤差は±3° 左右方向は±4°程度であった。
入力画像 | 320x240画素の顔画像 |
顔領域抽出 | UV色相より分離 |
耳領域抽出 | 顔領域の輪郭情報を利用 |
目領域抽出 | 最小値フィルタなどの利用 |
顔の姿勢推定 | 円筒モデルの利用 |
出力 | 3次元の回転軸パラメータ |