計算理工学専攻 講座紹介


基盤計算科学講座

計算数理グループ(張研)(教授:張紹良 准教授:曽我部知広 助教:宮武勇登)

■研究のキーワード
 『計算数理の高速アルゴリズムの開発及び設計解析

■研究内容
  計算機の凄まじい普及・高速化により、科学技術計算に現れる問題は大規模化し、アルゴリズムの速さが重 要になっている。本研究室では「より速く、より高い精度で」を合言葉に、数値解析学、応用数学の基礎理論 に基づく高速アルゴリズムの開発に関する研究を行っている。また、それらのアルゴリズムを用いて、計算 数理諸分野に現れる様々な問題を計算機上で数値的に解明する。さらに、エネルギー保存則等の物理的な性質に着目することで、超長時間スケールのシミュレーションにおいて高速・高性能な数値解法の開発進めています。

■具体的な研究テーマ一覧
○超大規模線形方程式の高速・高精度アルゴリズム
○超大規模固有値問題の高速・高精度アルゴリズム
○構造保存数値アルゴリズム
○保存量・散逸量の離散的な再現シミュレーション
○並列計算機のための高速アルゴリズム

先端情報環境グループ(河口研)
(教授:河口信夫 准教授:岩田哲 助教:櫻田健 特任助教:廣井慧)
研究のキーワード
安心・安全・快適なユビキタス情報環境の構築

■研究内容
(1) 日常生活空間内の多様な場所に配置された様々な情報機器が,ネットワークを通じて相互に連携し,豊富なサービスを提供するためのユビキタス情報環境の 構築を目指す。(2) 情報セキュリティは情報・通信の安全性を支える基盤技術であり、情報セキュリティ、そしてその中核をなす暗号理論に関する研究を通して、より安心・安全で、より便利で、より豊かな情報社会の発展に貢献することを目指す。

■具体的な研究テーマ一覧
○コンテキスト・環境センシングシステム
○次世代情報ネットワークとコミュニケーション
○ユビキタス情報基盤システム
○暗号化方式の設計と安全性解析
○メッセージ認証方式の設計

複雑システムグループ(古橋研)
(教授:古橋武 准教授:吉川大弘 助教:ジメネス・フェリックス)
研究のキーワード
人とコンピュータの協調

■研究内容
  (1)人とコンピュータのインタラクションの促進を目指して、記号とパターン(例えば、言葉と感性、ロボットの記号とセンサ情報など)に関する多次元データの可視化・解析手法について研究を行っている。(2)階層的キーワード可視化ツールを開発し、インシデントレポート解析等への応用を進めている。(3)進化アルゴリズムの解探索過程/結果の可視化による解探索支援について研究を行っている。人間の創造的活動を支援する設計/計画支援システムへの応用を進めている。

■具体的な研究テーマ一覧
○個人性を考慮した多次元感性データの解析法の開発
○事前知識の利用を可能とするテキストマイニング手法の開発
○超多自由度/多目的設計問題の可視化による解探索支援システムの開発
○脳波データを用いたロボット制御法の開発

応用計算科学講座

フロンティア計算物理グループ
(教授:白石賢二 准教授(併):石原 卓 准教授:芳松克則 助教(併):岡本直也 助教:洗平昌晃)

■研究のキーワード
機能設計と流動現象解明のための計算科学

■研究内容
  様々なデバイスの機能設計、宇宙における生命の誕生の謎の解明、空気や水の流れの科学、乱流現象の解明、などミクロからマクロスケールにいたる広汎な物理現象を数理・物理的解析及び計算科学的方法 によって研究しています。スーパーコンピュータを用いた数値シミュレーションなどを駆使して、所望の機能をもつ新物質の設計や複雑な流体現象の解明など、物理現象の解明とその知見に基づく工学への応用の先端的な研究と教育を実施しています。
http://www.fluid.cse.nagoya-u.ac.jp/

■具体的な研究テーマ一覧
○新物質・新材料の機能設計
○乱流現象の計算科学的解明
○生命の起源・惑星形成のメカニズムの解明

計算生物物理グループ(笹井研)
(教授:笹井理生 准教授:寺田智樹 助教:千見寺浄慈 特任助教:S.S. アシュウィン)
■研究のキーワード
生体分子の柔らかいダイナミクス:生命システムの原理を探る

■研究内容
  蛋白質が遺伝情報に従ってユニークな形に折りたたまれるダイナミクス、相互作用して情報を伝達し、エネルギーを変換するしくみ、遺伝子スイッチ回路のオン・オフゆらぎとデザインなど、生体分子とそのネットワークの運動、構造、進化を計算機シミュレーションと統計物理の方法で解き明かす。柔らかくゆらぎながら高い機能を実現する生命システムに学ぶ研究を行う。

■具体的な研究テーマ一覧
○蛋白質フォールディングの機構解明
○蛋白質の立体構造予測
○分子モーターの動作機構の解明
○遺伝子スイッチとそのネットワークの設計原理の解析
○バイオインフォマティクス

計算固体力学グループ(招へい准教授:奥村大)
■研究のキーワード
固体の力学特性:ナノ・ミクロ・マクロ

■研究内容
  金属材料、複合材料、セル状材料などの複雑な内部構造をもつ固体材料に関して、結晶構造、微視組織などのミクロ構造と巨視的特性を結びつけるマルチスケール理論や材料モデルの構築に関する研究を行っている。また、このような理論・モデルに基づく計算機シミュレーションを行い、固体の力学的特性を明らかにする研究を行っている。

■具体的な研究テーマ一覧
○非弾性材料モデルの開発とインプレメンテーション
○離散転位塑性法を用いたマイクロ複合材料の解析
○セル状材料のマルチスケール均質化解析
○第一原理計算によるナノ材料のマルチフィジックス解析
○分子動力学法による原子レベル固体力学解析


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