氏名 : 小林 大祐 (281667064)
所属 : 笹井研
題目 : 新規医薬品候補化合物探索の効率化を目的とした計算機手法の開発
概要 :
薬とは、ある病気の原因となるタンパク質(標的タンパク質)に対して活性を示す(結合する)化合物のことをいう。
新薬開発には莫大な時間と資金が必要であり、その主な原因の一つとして、実験によって膨大な数の化合物から薬の候補となる化合物を探さないといけないということが挙げられる。
あらかじめ実験を行う前にコンピュータによって薬の候補となる化合物の数を絞り込む手法として、ヴァーチャルスクリーニング手法がある。
我々が開発しているヴァーチャルスクリーニング手法であるVS−APPLEは、近年急速に増加しているタンパク質と化合物との複合体結晶構造情報を上手く活用することで、新規医薬品探索の効率化を可能としている。
しかし、VS−APPLEには、実際には標的タンパク質との結合情報(複合体結晶構造情報)がない既知活性化合物も多く存在するが、それらの化合物情報を基にヴァーチャルスクリーニングを行うことが出来ないという問題点がある。
そこで、現在我々は、標的タンパク質との結合情報がない既知活性化合物の場合でも、標的タンパク質との複合体構造を仮想的に構築することで、ヴァーチャルスクリーニングができるようにVS−APPLEの改良を行っている。
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