非整数階微分を含む非線形シュレーディンガー(Fractional nonlinear
Schroedinger,
FNLS)方程式は、半導体中の電子分布や特殊な波動現象を記述したもので
結晶格子上での周期境界条件下で定義される問題である。主に量子力学の分野で研究が盛んに行われており、超電導物質の解析などに応用されている。
本発表では、周期境界条件下におけるFNLS方程式を対して数値計算法について考える。
既存研究では、非整数階微分を差分化する際、無限級数の計算を簡略化するために、元の境界条件を緩和しており、計算精度が劣化する。
それに対して本発表では、フーリエ変換を利用することで、もともとの定義である周期境界条件下のまま微分計算を可能にし、より高精度の数値解法を提案する。