氏名 : 大元 雅英 (281067074)
所属 : 古橋研
題目 : 多目的最適化問題におけるユーザの意思を反映した探索手法に関する研究
概要 :
近年,GAを多目的最適化問題に適用した研究が盛んに行われている.多目的最適化問題においては,目的関数の数が増加すると効率的な探索が難しくなるため,
ユーザの意思を反映することにより探索領域を絞り込むことで,ユーザが求める解候補を探索する手法が注目されている.一般にユーザの意思を反映させる方法と
して,各目的関数にユーザが重みを付け,個体の評価にその線形和を用いる手法が用いられている.しかし,これらの手法ではパレート解の形状によってはユーザ
の意図した重みに沿った探索を行うことができない.また多目的最適化問題を単目的最小化問題に変換しているために,得られる解は一回の探索につき基本的に一
つであり,複数の解候補をユーザに提示できないといった問題もある.本研究では,ユーザの求める重みに沿った直線(平面)からの距離を個体の評価に用い,個
体の多様性を維持するためにε-Clearingを用いる手法を提案する.発表では,提案手法をテスト問題に適用することで,一度の探索でユーザの意図した方向に複
数の解候補を探索することができることを示す.また,島モデル型多目的GAの各島の探索に提案手法を用いた場合の結果も考察する.
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