氏名 : 太田 力 (281067066)
所属 : 金田研
題目 : 3次元キャビティ内流れの安定性解析
概要 :
多くの流れ現象の中でキャビティ(溝)の内部に捕らわれた流れは様々な形で存在する。例えば、直線的に流れる水路の底にある溝の内部に出来る流れや、一様流の中にある建物に囲まれた領域の流れなどがある。機械的な流れでは、高級紙のコーティングに使われる塗工機内の流れ、新幹線や飛行機などの移動物体にある溝の内部の流れなどがある。これらの流れは、その溝の形状や外部の流体の速度により非常に複雑な流れパターンをとることが知られている。定常の1つの循環流になったり、複数の循環流になったり、非定常に流れが変化したりと、様々な場合がある。そのため多くの研究者がこの問題に取り組んできたが、流れパターンのメカニズムは明らかでないので、形状を直方体にして外部の駆動する面を1つと最も単純にした問題が考えられるようになった。この問題の近年の研究として、2009年のIshiiらのものがある。彼らは、流れの方向に垂直な方向(スパン方向)に長いキャビティにおける端壁の効果と中心領域での3次元性の現われ方を調査したものがある。この研究により、スパン方向に長く、低レイノルズ数での流れパ
ターンは理解されたが、深さ方向の端壁が流れパターンに及ぼす影響は明らかでない。そこで本研究では3次元キャビティ内流れにおいて、深さ方向の長さによって流れパターンがどのように変化するのかを調査する。
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